第3章 第1回、腐女子会 〜デク総受け〜
芦戸と梅雨が怪しくなってきたお茶子の話を遮った。
「なるほど、勝デクもいいねー!」
「いや、待て。確かに良いけど……」
葉隠透は透明になっている腕をバタバタさせて、興奮している。もちろん、他の人には見えないのだが……。
その横では耳郎がお茶子の行き過ぎそうになった話を聞いて若干引いている。
「いいよー! 萌えだよー!」
「席が前後なのもいいわよね」
「わかるー!」
芦戸は葉隠と同様、腕を動かして興奮している。さっきまでお茶子を止めていたのは誰だったのか……。
梅雨まで芦戸と葉隠の話に参戦している。
「でもね、アタシはやっぱり爆豪が緑谷のこと好きでー、アタックしてるはずなのに空回りしてるっていうのが好きなんだよねー!」
グッと拳を握って、黒い瞳を閉じて芦戸は熱く語った。
「だから、爆豪は緑谷のこと好きなんだけど、恋を自覚した後にどう接していいかわからなくて、どうしてもいじわるしちゃうんじゃないかなとか思っちゃうんだよね〜」
「あー、わかるわー! なんか嫌がらせしてるのにな、爆豪くん……デクくんのこと無視しないんよねー!」
「そうそう! そうなんだよ!」