第3章 第1回、腐女子会 〜デク総受け〜
八百万の横で、耳郎がびっくりして彼女を見ている。
「ふふふ、耳郎さん。BLとはそういうものですわ。人生を狂わせてしまうもの……あなたも十分ご存知でしょう?」
「まあ……」
耳郎は少し顔を赤くした。心当たりがありすぎる。
「それでな」
お茶子の元に無事に魂が戻って来て、復活した彼女は再び溌剌と話し始めた。
「私は……勝デクが好きなんやけど……」
お茶子は頬に両手を当てて、顔を少し赤くした。
ちなみに、勝デクというのは爆豪勝己と緑谷出久のカップリングだ。
「え……勝デク……?」
「? 百ちゃん? どうしたの?」
「い、いえ! 何でもありませんわ!」
少し慌てた様子で八百万は手を振った。他の5人は一瞬だけハテナを頭に浮かべたが、お茶子はすぐに話を続けた。
「えっと、やっぱり、その……幼馴染みってところがスゴい好きで……」
「あーわかる!」
「昔は仲良かったのに今は拗れてるっていうのも良くて……」
「わかるー!」
蛙吹梅雨と芦戸三奈は顔を赤らめて、お茶子に同意した。
「なんか、幼少期に好きだったから虐めちゃって拗れちゃったんじゃないかって思っちゃうんよね」