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【オビ】追い続ける【赤髪の白雪姫】

第3章 巳早からのオビ







「こら、さや
今日話をしたばかりだろ」


「好きにさせたら?
ミツヒデもちょっとやり過ぎ」


「そうだぞ。今日は俺が悪かったが
いつも頑張っているさやにここまでしなくても」




2人に責められ渋い顔のミツヒデ

確かにさやは
目に余る部分(今ゼンに抱き着いている事とか)はあるが

普段は誰よりしっかりしたヤツだ


ゼンの腕の中でうとうとし始めたさやを見る


(なんかモヤモヤするな)




「ぐっ…ご、ごめんなさや」


『んー…いーよぉー…
くわぁ…もう、寝る…ばいばい』



ゼンの体温で眠くなったのか
さやは大あくびをしてミツヒデにひらひらと手を振る

木々もおやすみと頭を撫でてくれて
思わず顔がふやける


この人達、みんな家族みたいだ


温かくて、優しくて


ニヤける顔を堪えながら
あ、と部屋を振り返る



『ゼン
明日も白雪に会うなら私も行くから
声、かけてね』


「え、」


「…ゼーン?」



慌てるゼンとブラックミツヒデが見えた気がしたが

もう私は今日1日怒られ疲れたので
何も見なかった事にして、自室へ向かった














朝、兵士の訓練に参加していると


珍しく早起きのゼンが訓練所へ顔を出した




「「おはようございますゼン殿下」」


「おはようゼン。
今日は早いんだね」



剣を鞘に納め、ゼンの元へ行くと
いくらか眠そうな顔をして明後日の方向を見ていた

それ程ミツヒデにしぼられたのか
説得に時間がかかったのかわからないが

なんだか気まずそうだ




『ミツヒデは説得出来た?』


「あぁ…まあな
とりあえず今から行こうと思うんだが
一緒に行くんだろ?」


『うん、でもごめん
シャワー浴びたいから少し待って』



先に門で待つと言われ

あまり主人を待たせる訳にはいかないので
全力疾走で城内を駆け、軽くシャワーを浴びる


まあ急いでいるから仕方ないかと

髪は中途半端に乾かし、いつも通りキツく結ぶ





よし、行くか



可愛い白雪姫を助けに








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