• テキストサイズ

【オビ】追い続ける【赤髪の白雪姫】

第1章 生まれと出会い








ドンッ -----------







私の記憶はそこまでだった






ゆっくりと流れる景色



凄く痛かった気がする





いや、痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛いっ!












「…ちゃん?…お…ちゃんっ…お姉ちゃん!」



「……っあ、なに白雪…」




妹に揺さぶられてハッとした

世界は変わらず煌めいている


胸に手を当てると
ドキドキと鼓動が張り裂けそうなぐらい強くうっていた


呼吸を落ち着けようとするも
荒くなるばかりで、中々落ち着かない




「お姉ちゃん大丈夫?…お姉ちゃんっ!?」


「はあはあ…っはあ…だ、大丈夫っ」





息の吸い過ぎでか
頭が真っ白になってきた


視界も、白く…なって…



ぐらりと揺れる体がバランスを保てなくなり


大きな音を立てて倒れた





「き、きゃー!おばあちゃーん!」



















5歳の頃、そんな事があってから



白雪は私の過呼吸がきっかけで薬剤師となり



私はあの後すぐにおばあちゃんに頼み込み
剣術指南所へ通いだした



まあ、3年もすると相手がいなくなって


色々な指南所に道場破りのような事をして回ったが





「さやー!起きてー」


「…白雪…ふぁぁっ…おはよう」




白雪 19歳

いつも私を叩き起す可愛い可愛い妹


前世を思い出してから
より愛情が深まったと思う


何故私が"赤髪の白雪姫"へ転生したのか

何故物語にはない白雪の姉が生まれたのか




わからないことばかりだが



これも神様がくれたチャンスだと
開き直って





私は白雪の傍にいる為





愛しいあの人へ会う為







今日も、剣の腕を磨く





「起きたら顔洗って、着替えてきて!
朝ごはん冷めちゃうから早めにお願いね」



「うん、ありがとう」




いつの間にか自分よりお姉さんらしくなった白雪に
苦笑いを浮かべながら、言われた通り洗面台に向かう










/ 59ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp