第1章 Prologue
「うぅっ!!? あっ、あああああ!!」
「キッツい…。息を吐け…」
「イイっ!!いったぁい……。イタイよぉ……」
「クソっ…!!…ベリル」
「んんっ……。はっ…はぁ…。ふぅ…はあ…」
名前を呼ばれた彼女は痛さのあまりさ迷っていた瞳を少年に向けた。光源によって色を変える瞳はインベルと同じ青色をしていた。
呼吸困難になった少女にキスをして呼吸を整える。落ち着いたのか彼女のナカも先程までの拒否するような動きではなく、少年のソレを受け入れる締めつけへと変わっていった。彼女自身にも少し余裕が出来たのか言葉になっていなかった声が形を成していく。
「……インベル。なんで…」
「お前には拒否権なんてないんだ」
彼女が次の言葉を紡ぐ前に少年は腰を動かす。言葉になりかけた声はまた形を崩していった。
「んぁ……んんんっ!!あぁ…あぁ…」
「…はっ。くっ…」
ぐちゅぐちゅと初めて耳にする卑猥な音と存在を主張するソレを否定したくて、無視しようとすればするほど彼女の身体は本能に忠実で少年の顔を歪めるほどに締めつける。
「力を…抜け…。動けないだろ…」
「はぁ…はあ…はあ…。ふぅ…」
意識を保てていない中、いつものように聞こえた少年の声の通りに彼女は息を吐き力を抜く。彼の言っていることは少女の中ではいつも正しい言葉で、それは間違っていないとそう教えこまれてきたのだ。
「いい子だ、ベリル」
「ああっ!!……うぁっ、あぁ!!」
彼女が力を抜いた瞬間に挿れていたモノを奥まで突き上げ、行き過ぎた快楽にイった彼女を掻き抱き少年はそのナカで果てた。
「逃げられないんだ……。お前も、俺も」
インベルは少女の閉じた瞳から頬に伝う涙を拭い口に含んだ。それはとても辛かった。
この日を境にインベルの、親の、見張りの目よりが厳しくなった。
自惚れや勘違いではなくこれは紛れもない事実だと気づき、ベリルは暖かい家の中であるにも関わらず身震いし、思わず自分の肩を抱き寄せた。