第11章 標的11 風紀委員長
「オレのものはオレのもの。綾里の作ったものは当然オレのもの。―――という訳で獄寺、山本。さっさと、箸どけろ」
ブラック綱吉様がニコニコ笑う。
「いくら10代目だからって……これだけは譲れねぇ!!」
珍しいこともあったものだ。
獄寺は怯えるどころか、負けじと敬愛する10代目に対抗する(明日はきっと雨だ)
「ハハッ、ツナお前いつでも綾里の手料理が食えるんだろ?……ちったぁ遠慮しろよ、な?」(※食べ物を黒い笑みで取り合っちゃいけないよ、よい子はせめて黒笑いはやめようね!)
普段のさわやかで優しい山本はどこにいったのだろうか。
ウィンナー1つで豹変する少年達……。
いやはや、恋とは時に恐ろしいものである。
ウィンナーに箸を深々と刺したまま一歩も譲らない3人。
このままでは埒が明かない。
綱吉は舌打ちをして箸をどけた。