第2章 標的2 転入生
綱吉に向って落下するダイナマイト。
けれどそれが綱吉を傷つけることはなかった。
「えい!!」
金色の鉄製でできた天使のリングのような2つの輪――― "チャクラム" がダイナマイトの導火線を切った。
チャクラムは綺麗な円を描くとブーメランのように所有者の元へかえっていく。
―――綾里のもとへ。
「何!?」
「言ったでしょ? 私が相手だって」
「!……っ」
にこりと笑う綾里。
獄寺は顔を赤く染め、悔しそうに目線を反らした。
綱吉が綾里をぽかんとした表情で見つめる。
「綾里、何それっ!?」
「えと、これは チャクラムって言ってね。フリスビーみたいだけど、人の骨まで切れちゃう怖い武器なんだよ」
「そうじゃなくて! 何でそんなモノ持ってんの!?」
「う、う~ん……護身用?」
「無理があるだろ!」
「だって、獄寺君だってダイナマイト持ってるよ?」
ごもっともです。
「いい女っていうのは秘密の1つや2つ持ってて当然だぞ」
「!リボーン」
いつの間にいたのかリボーンは教室の窓枠に座っていた。
銃を片手に持っているあたり、綾里がいなかったら代わりに助けるつもりだったのだろう。