第9章 標的9 Let’s ボクシング!
「綾里っ!!」
「は、はい!?」
綱吉が必死な様子で綾里の両肩をガシッと掴んだ。
「綾里はマッチョな男がタイプなの? すぐには無理かもしれないけど、オレ、お前の為ならガッツリ筋肉ムキムキに……!!」
綾里の発言が余程衝撃的だったのだろう、綱吉まで訳の分からんことを言い出す始末。
事態はカオスになるかと思われたが(というか既になっているが) それをリボーンが止めた。
「お前等、特にツナ 落ち着け ―――綾里」
「はい……」
皆を混乱させてしまったことに 正座をしてしょんぼりと反省する綾里。
リボーンは優しい声で宥める。
「強くなりたいと思う気持ちは分かる。 けど綾里には綾里のやり方がある筈だ。お前1人が無理する必要はねぇ。 綾里にはツナ達やオレがいる。 どんなに辛い時も これだけは忘れるな
お前は1人じゃねぇぞ」
綾里は綱吉達を見る。
綱吉・山本・了平の3人はリボーンと同じように優しい表情で綾里を見ていた。
獄寺と京子は倒れたままだが2人のことだ 起きていたならきっと彼等と同じ表情になってたに違いない。
綾里は泣きそうになるのをぐっと堪え、明るく笑った。
「みんな、ありがとう……!!」
END