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青薔薇姫《家庭教師ヒットマンREBORN!》

第9章 標的9 Let’s ボクシング!


「うおおおお!!! 死ぬ気で綾里と登校するー!!!」

額に炎を灯し、もの凄い形相の綱吉が綾里を抱えて走る走る!―――パンツ一丁で。
綾里はあまりの早さに ぎゅっ、と目を瞑り、落ちぬよう一生懸命綱吉にしがみ付く。
彼女を落とさぬようしっかりと綾里を抱えた綱吉は、勢いよく跳躍した。もはや人間では成せぬ業だ。

「何だ?」
「あ……あれは……」

登校中の男子生徒が驚いた様子で上空を見上げる。

「1のAの魔王様だ!」

……どうやら、沢田綱吉魔王説は至る所で知れ渡っているらしい。

「む? 綾里ではないか!」

銀髪で鼻に絆創膏をした少年―――笹川了平が綾里に気づいた。
綾里は顔を上げると ニコッと笑う。

「あ、了平さん、おはようございます!」
「抱えられてどうしたのだ? まさか拉致か!?」
「いえ、違いま―――」
「まて! 綾里を離さんか!」

勘違いした了平は綾里の言葉を遮り、綱吉の肩をガシッ、と掴む―――が。
死ぬ気モードの綱吉は彼の存在に気づかない。
綱吉はそのまま了平を引きずりながら走った。

「ぬおっ」
「了平さん!? 綱吉、止まってー!!」
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