第7章 標的7 夢見る乙女
「ハルちゃん、大丈夫!?」
ハルのジャージとタオルを貸してもらった綾里。
ハルは膝を抱え俯いたまま黙っている。
もしかしてどこか怪我をしてしまったのだろうか?
綾里がオロオロ慌てると、ハルから「プ」と、小さな笑いが零れる。
「『死ぬ気でハルちゃんを助けます!!!』 『私につかまりなさい!!!』」
「!」
さっきの綾里の様子をオーバーに再現し出すハル。
「そんなクサイセリフ、テレビの中だけだと思ってました」
「も、もう、ハルちゃんってば……!」
綾里は恥ずかしくなって顔を真っ赤に染めた。
ハルはとろんとした熱い眼差しで綾里を見つめる。
「すごく……ステキでしたよ。 命懸けで飛び込んでくれたハルの 王・子・様♡」
「お、王子様って、私!?」
まさかの展開にどんなリアクションをしていいか分からない綾里は困ってリボーンを見た。
リボーンはニヤリと笑う。
「ライバルは多ければ多いほど燃えるからな」
「?何のライバルですか?」
「いや、こっちの話だ。 ―――よかったな、友達が増えて」
リボーンの言葉に綾里は嬉しそうに微笑む。
「はい!―――って、あれ? そういえば、綱吉と隼人は……?」
「あ」
綾里達が慌ててもといた橋の上に戻ってみると綱吉と獄寺は、
鼻血をふいて気絶していた。
少年達にとって好きな子の下着姿は それはもう刺激的だったらしい。
~おまけ~
「オイ、リボーン! どうして綾里を死ぬ気弾で撃ったんだよ!?」
「綾里の下着姿が見たかったからだぞ」
「素直に言うなよ お前えぇえええええ!?」
END