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青薔薇姫《家庭教師ヒットマンREBORN!》

第7章 標的7 夢見る乙女


「ふ~~~っ、暑い……――」

学び舎へと向かう朝の道。
今日も相変わらずの暑さで げっそりする綱吉を見て、心配したいのりが自分の鞄から水筒を取り出す。

「綱吉、水飲む?」

差し出された水筒を見つめて綱吉が頬を赤くした。

「あ、ありがとうっ (こ、これって間接キスだよね!?) 」

ガシャン ガシャン……

不意に遠くから奇妙な音が聞こえてくる。
綱吉は水筒を受け取ろうとしていた手を止めた。

「あれ……あまりの嬉しさに耳なりが……」
「?私にも聞こえるけど……」

首を傾げる綾里。

(耳なりじゃ……ない?)

綱吉は若干 汗を滲ませた。

ガシャン ガシャン……

音がさっきより大きくなる。
どうやらこちらに近づいているようだ。
2人は意を決して後ろを振り返り―――

「おはよ――ございます」
「あんた何――!!?」
「は、ハルちゃんっ!?」

驚愕する綱吉と綾里。
そこにはアイスホッケーのスティックを右手に持ち、左手にヘルメットを抱え、鎧を着たハルの姿があった。
彼女は目の下に隈をつくり いかにも寝不足な表情で立っている。

「昨夜 ハルは綾里ちゃんの王子様なんだって考えたら、頭が色々フィーバーしちゃって眠れなかったハルですよ」
「ごめん、何からツッコんでいいか分からない」

「とりあえず どこら辺が王子様なの!?」と、ツッコむ綱吉。
彼女の格好は王子様どころか不審者だ。
よくここまで騒がれずに来れたものだと妙に感心してしまう。
ハルは綱吉を睨みつけた。

「ちがいますーっ それじゃ私おバカですよ。 魔王に対抗するにはこの装備しかなかったんです」
「はぁ!?」
「ハルちゃん、 魔王って……?」
「惚けたって無駄ですよ、ハル知ってるんですから。 ツナさんが

世界征服を企む魔王だって」

どこでそんな風に話が拗れたっ!?
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