第6章 標的6 ポイズンビューティー
一方、ビアンキは教室のドアから綱吉達の様子を窺っていた……綾里のおにぎりをもぐもぐ頬張りながら。
(愛する人の為に命を賭けられるかしら?さぁ、見せてもらうわ、アナタ達が私のライバルとして相応しいかどうかを……!―――それにしても、このおにぎり美味しいわ。 さすが私の綾里、いつ嫁に来ても大丈夫ね!)
……彼女はおにぎり3つをぺろりと平らげてしまった。
「どうする? 食べるか、アレ」
「っな、バカ言え!! 普通に食ったら死ぬぞ!!」
「……山本、獄寺、綾里のあの表情を見ろ―――答えなんて決まってるじゃないか」
綱吉の言葉に2人は綾里の方へ振り返った。
綾里は心配そうにこちらを見つめている(他のクラスメイト達は怪しい目でこちらを見ていた)
―――3人の心が1つになった。
綾里、オレ達はお前の為なら何食ったって死にやしねぇ
オレ達は、
愛に生きる!!!
「綱吉、武、隼人っ!?!?(み、皆、どうしちゃったの……っ!?)」
恐怖で固まる綾里。
無理もない、3人が揃いも揃って真剣な表情で(しかも1回も瞬きしないで)自分を見つめたまま突進してきたのだから。
綾里はぎゅっと目を瞑った。
―――その時、どこか遠くのビルで何かがキラーンと光る。
それは銃を構えたリボーンだった。
「合格だ。それでこそオレ達のライバルに相応しい」
リボーンはそう言うと、綱吉だけでなく山本や獄寺にまで銃で撃った。
脳天と腹を死ぬ気弾で撃たれた3人は、
「「「死ぬ気でおにぎりを食う!!!」」」
綾里の持つおにぎりだけでなく、他の女子生徒のおにぎりをも貪り食っていった―――パンツ一丁で。
その日、多くの女子生徒が貧血で保健室に運ばれたらしい(主に鼻血が原因)
END