第6章 標的6 ポイズンビューティー
「―――今日の綾里の服装は、チェックのワンピースだな」
レースとフリルが使われたキャミワンピ。
淡い色合いが綾里によく似合っている。
「純粋な綾里のイメージにピッタリで可愛いよね。
―――でも、スカートの丈が短いのがちょっと気になった」
「リズ○サだからな。あの格好で外に出たんじゃ色んな男に目をつけられただろ?」
「うん、でも大丈夫。 オレが『今日は暑いですね、頭が涼しくなるようにオレが髪の毛全部もぎ取りましょうか?』って言ったら、皆帰ってくれたから」
「そうか、よくやった」
意気投合する師弟。
……リボーンさんアナタ、「仕方ねぇな」って言いながら、話しにノリノリじゃないですかっ!?
やはり彼も1人の少女を想う男(今は赤ん坊だが)
綾里の話題ならどんな事でも興味津々のようだ。
ドアのノックの音。
入ってきたのは、話題の中心人物である綾里だった。
「綱吉、リボーンさん。 お茶とお菓子持ってきたよ」
綾里が手に持つトレーには、冷たい緑茶と涼しげな水ようかんがのせられている。
彼女のお手製菓子にいつもならすぐに飛びつく2人だが、今日は違った。
リボーンと綱吉は真剣な表情で綾里を見つめる。
「綾里、幼馴染が捕まりたくなかったら今度からスカートの丈には気をつけてくれないか」
「オレ綾里に何かあったら……無差別に人の頭、丸刈りしちゃいそうでさ」
「……はい?」
目をぱちくりさせる綾里。
彼等は一体何の会話をしているのだろう?
でも彼女は思った。
イタリアにいるお父さん……
今日も沢田家は平和です。