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青薔薇姫《家庭教師ヒットマンREBORN!》

第5章 標的5 入ファミリー試験?


綱吉と綾里が獄寺と山本の元へと急いでいる時、本人達はというと―――2人はグラウンド中心で対峙していた。

もの凄い勢いで山本にガン飛ばす獄寺。
山本は顔に汗を滲ませ困ったように片手で頬をぼりぼりと掻いた。
そうしている間にも獄寺はギロ ギロ ギロ ギロ と山本をあらゆる角度から睨みつける。
これには山本もただ苦笑するしかなかった。

「おいおい獄寺……呼びだしといて だんまりにらめっこは ねーんじゃねーの?」
(いけすかねぇ野郎だ……こんなやわそうな奴が10代目と綾里さんを守れるわけがない
「綾里さんに相応しい男はこのオレだ……!」

途中 無意識に心情を声にしてしまった獄寺は、ハッと己の口を片手で押える。
山本は驚いたように目を見開いた後、ニカッと笑った。

「そーか、そーか、お前も綾里のことが好きなんだな」

「それじゃあオレ達ライバルなのな!」と笑う山本に獄寺は一瞬にして顔を真っ赤にする。

「―――でもそんなにイライラしてると綾里に嫌われるぜ?」
「!! そ、そうなのかっ!?(それは嫌だ……!)」

イライラはカルシウム不足だ、これ飲めよと山本は鞄から牛乳パックを取り出した。
獄寺は素直にそれを受け取り―――

「……って、飲むかーッ!!!」

牛乳パックを地面に叩き落とした。
山本は 「食べ物を粗末にすんなよ」と勿体なさそうにそれを見つめる。
完全に彼のペースに流されている獄寺。

(限界だ……)

彼は山本に背を向けると、大量のダイナマイトを手にブルブルと震えた。

「おーい!!!」
「武、隼人っ!!!」
「「!」」

そこに駆け付けたのは、綱吉と綾里だ。
何故か綱吉の方はゼーゼーと息を切らしている。
獄寺はササッと手に持っていたダイナマイトを後ろに隠した。

「10代目、綾里さん!」
「よぉ」

そこで山本はふと、綱吉の後ろに注目した。

「!? なにそいつ。 ツナか、綾里の弟か?」
「へ?」
「私は一人っ子だけど……」
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