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青薔薇姫《家庭教師ヒットマンREBORN!》

第12章 標的12 体育祭


『―――女子200m走、最後の組が始まりましたー!先頭を走るのは 1コース、Aチームいのり選手ー!!早い、早いー!! 他の選手の並走を許さない、素晴らしい走りっぷりですー!!』

実況中継する生徒が思わず熱く叫んでしまうくらい、綾里はカッコよかった。
ただ前を見据えて颯爽と走る様は まるで女剣士のように見える。
綾里の活躍に体育祭の場がさらに熱く盛り上がった。

と、実況から驚きの声が上がる。

「ん……!? いのり選手に負けないスピードで後を追いかけている選手がいるぞ!?―――いや、選手じゃない!? イケメンだっ!普段クールそうなイケメンがビデオカメラ片手に全力疾走しているぞ!? 何やら目が必死だ!! そしてイケメン、ついに並んだーーっ!!?」
「……何なの、このレース……」

額に汗を滲ませながら黒川花が唖然と呟いた。

「っ、はぁ、はぁ、隼人……!?」

驚きながらも全力で走り続ける綾里が声をかけた。
競技中なので 視線はもちろん前を向いたまま、集中力を切らさないよう努める。

「オレもっ、最後まで、共に行きますから……っ!!綾里さんの勇姿、全部オレが録りますから……っ!!!」

獄寺の目はまるで炎が宿ったようにメラメラ燃えていた。

「アイツはプロのカメラマンか」

今の獄寺といい、さっきの雲雀といい、彼等の綾里にかける愛情は とんでもなく凄い。
これは他の綱吉達にも言えることだが あの少年達は綾里のことになると とことん人が変わる。
恋はここまで人を変えるのかと、愛しい少女がゴールテープを切る瞬間を待っているリボーンは妙に感心してしまった。
……綾里にかける愛情が凄いのはリボーン本人も人の事はいえないのだが。
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