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青薔薇姫《家庭教師ヒットマンREBORN!》

第12章 標的12 体育祭


「いい返事だ、頼んだぞ」
『はい!』

獄寺の気合の入った返答を聞いてリボーンは満足げに通信を切った。
すると突然 背後に気配を感じる。

「やあ、赤ん坊」

それは体育祭の時でさえ学ラン姿の雲雀だった。
―――とは言っても、”群れる”ことを極端に嫌う彼が 体操着を着て真面目に行事に参加してたら それはそれで大問題なのだが。

まさかの『恐怖の風紀委員長』の登場に 近くにいた生徒達は怯えて雲雀から距離をとったが、ただ1人この現状を予測していたリボーンは 意味ありげな顔で笑った。

「ちゃおっス ヒバリ。お前の目当ては 綾里か?」
「それ以外に何があるって言うの?……DVDできたら僕にもちょうだい―――もちろんタダでとは言わない」

そう言うと雲雀は懐から写真の束を取り出す。
その数々の写真には綾里がベストショットで写っていた。
これにはリボーンも予想していなかったようで、赤ん坊は穴が開きそうなぐらい それをガン見する。

「綾里が部活や委員会をしてる 隠し撮り写真だよ。中には寝顔の写真も混じってる」
「綾里のパパンの次にヒバリに渡すぞ」

リボーンが即答した。
雲雀は納得して頷くと、綾里がいる方向に優しい視線を向け、校舎に戻るべく背を向けた。
その途中 雲雀の視界に白衣を着た男―――Dr.シャマルの姿が映る。

「綾里ちゃんー! ケガしたらオジさんが診てあげるからね~それはもう体中隅々まで―――」

ピタ

雲雀の足とリボーンの動きが止まった。

「……校舎に帰るついでに あのダメな大人を黙らせておくよ」
「助かるぞ」

リボーンはトンファーを構えシャマルに突進する雲雀を見送り、前に向き直った。

『位置について! よーい――――――』

―――いよいよだ。
リボーンのカメラを持つ手に力が入る。

(頑張れ、綾里)
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