第2章 標的2 転入生
「しまっ」
獄寺が大量のダイナマイトを抱えきれず落としてしまった。
最悪にもそれには全てに火がついている。
「っ、!? ごめんなさい、リボーンさん! 私行きます!」
「ああ」
非常事態に綾里が獄寺の元へ駆ける。
「はぁっ!!」
蒼い光を帯びたチャクラムを両手に舞うように技を繰り出す綾里が、
「消す! 消す 消す 消す! 消す 消す 消す !」
死ぬ気モードの綱吉が 全ての火を消化した。
「はぁ~なんとか助かった~~ 綾里、大丈夫だった?」
「…………」
「綾里?」
綾里は綱吉の問いかけには答えず、静かに獄寺の前に行くと、
パンッ!
獄寺の頬を叩いた。
「なっ、何する……!」
まさか綾里に叩かれるとは思っていなかった獄寺。
反論しようとしたが出来なかった。
綾里が涙を堪えてたから。
今にも泣きそうなのを必死に我慢して。
「どうしてあんな無茶したの!? もし爆発してたら綱吉や学校の皆だけじゃない、獄寺君だって死んじゃってたかもしれないんだよ!!」
「綾里……」
綾里は滅多に怒ったりしないことを小さい頃から一緒にいる綱吉はよく知っている。
それは綾里が心優しい性格だからだ。
そんなこの子が本気で怒る時は、
他人を思いやる時だ。
「無事でよかった……っ」
「!!」
とうとう綾里の瞳から涙が零れてしまった。
涙はまるで真珠のようにポロポロと流れる。
(このバカ寺……っ!!)
綱吉がブチギレそうになった時、唖然としていた獄寺が土下座した。
「すみませんでした!!!」
「え?」
「……?」
あまりの変わりように綱吉は獄寺の髪をむしり取ろうとした手を止めた。
綾里もびっくりして、きょとんとしている。
「お見逸れしました!!! あなたこそボスに ふさわしい!!!10代目、それに 綾里さん!! あなた達についていきます!!なんなりと申しつけてください!!」
「じゃあオレと綾里の前から消えろ」
「!! そーはいきません!」
(何でそうなる)