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青薔薇姫《家庭教師ヒットマンREBORN!》

第11章 標的11 風紀委員長


綱吉が立ち上がってツッコミを入れたそうにしたが、さすが幼馴染。
綾里の 【楽しく過ごしたい】 という気持ちを察したのか、渋々座り直した。

『……………………』

黙々とケーキを食べる少年少女達。
……険悪な空気はまだ続いている。
それでも綾里は諦めず頑張った。

「恭弥さんが淹れてくれた緑茶、美味しいね!」

お茶が熱いのか、息を吹きかけて一生懸命飲んでいる綾里を見て、

「綾里は猫舌でしょ。気をつけて飲むんだよ」

綱吉が笑って、綾里の頭を撫でた。

「うん」

こく、こく、と頷く綾里。
綱吉と綾里の様子を山本と獄寺が微笑ましそうに見守る。
応接室が和やかな空気に包まれた。

一方、1人離れた所にいた雲雀はスタスタと綱吉の前に歩み寄った。
そして彼は綱吉のことをじっと見つめる。
これには綱吉も汗を掻いた。

「な、何ですか? 雲雀さん」
「……君、この子の保護者?
綾里さんを僕にください―――でないと咬み殺す」

化けの皮、剥がれるの早っ!

せっかく場がのほほんとしてたのに、何でまたかき回そうとするんだこの人は!?

「アハハッ、やっぱ……こうなんのかぁ……」

目をカッと見開いた山本がユラリ、と立ち上がった。

「10代目、援護は任せてください!!」

獄寺がダイナマイトを両手に張り切る。

「いいよ、まとめてかかってきなよ」

雲雀が愛用のトンファーを構えた。

「皆、喧嘩は―――」

慌てて止めようとする綾里を綱吉が肩にぽん、と手を置いた。

「オレ達にはね、譲れないものがあるんだ。綾里はそこで見守ってて。心配しなくても大丈夫、3人がかりなら多分仕留められると思うから―――準備はいいか、野郎共ォっ!!!」

綱吉、魔王モードON!

少年達は魔王の雄叫びを合図に、好きな子を巻き込まぬよう校庭まで全力疾走していきました。
綱吉達の大乱闘はいつまでたっても勝敗がつかず、リボーンが止めに入るまで続いたようです。
……余談だが、この戦いによって綱吉達と雲雀の間にほんのちょっっぴり、友情が芽生えたとか なかったとか。


END
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