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With me

第11章 隊長とじゃなきゃ嫌です



第11章 隊長とじゃなきゃ嫌です




「紫苑ーおっはよー」


朝から元気な琴乃が話しかけてくる


「紫苑ー?」


返事のない私を心配して、もう一度声をかけてくる


「紫苑、何ボーッとしてんの?昨日のデートどうだったの?」

「……幸せだった」


紫苑は頬杖をつきながら天井を見上げて、昨日のことを思い出していた


「詳しく聞かせてよ!」

「……夢だったのかも」


紫苑の目はトロンとしていて、頬はほんのり赤くなっていた


「夢にされちゃ困るんスけどねぇ」

「おはようございます!浦原隊長!」

「お、おはようございます!」


勢いよく立ち上がったせいで足をぶつけてしまったのは、きっと気付かれていないだろう


「おはよっス、琴乃サン、紫苑サン」


浦原隊長はそのあと紫苑の近くにいって、頭をポンポンしてる


「紫苑サン、疲れてない?ちゃんと眠れた?」

「は、はいっ」

「足痛かったでしょ」

「気付いてたんですかっ?」


なんていうか、2人だけの世界?っていうの?

すごーくいい感じなんですけど…


「喜助のやつ朝からデレデレしとってキショイわー」

「ひよ里さん、今いい感じなんですからシー!」

「なんでウチが静かにせなアカンねん!」

「いいからいいから!気利かせましょ!」


琴乃はひよ里を連れてその場を離れる


「喜助のためやないからな!紫苑のためやからな!」

「はいはい!」




…─





"そしたら隊長ともっと一緒にいれるのに"


あんなの聞いたら抱き締めちゃいますよね

そして、キスをしてボクのことしか考えられないように…

ボクのことだけ、考えてればいいのに…

紫苑サンが笑うと、その度に胸が高鳴って、デート中なんて気が気じゃなかったし

必死に平静を装ったけど、気付かれていなかっただろうか…

だってねボクも男っス

余裕があるほうがいいじゃないスか?


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