第8章 デートしてくれませんか?
「えぇ!浦原隊長にデートに誘われた!?」
「だから声が大きいって!」
ごめんごめん、それで?と琴乃は興味津々に前のめりになって聞いてくる
「浦原隊長にちょっと頼みごとをしたら、タダじゃ駄目だって…」
「お金の代わりにデートかぁ、いいなぁいいなぁ、羨ましいー」
琴乃はもう一度紫苑の書いたメモの日付を見る
「27かぁ…27って言えば…お祭りの日じゃん?」
「え、お祭りなの?」
「うん、夏祭りだよー。夜は花火も上がるし、紫苑と行こうと思ってたけど、そうかー隊長と行くんだもんねー」
まだお祭りに行くって決まったわけじゃと、慌てる紫苑に琴乃は続ける
「お祭り以外ないでしょ。大丈夫よ、私は。ひよ里さんとかと行くから」
お祭りかぁ…楽しみだなぁ
「じゃあ休憩終わるから戻るね!」
20日の報告もちゃんとしてね!と琴乃は去っていった
20日はなんだろう…特に行事もないし…
1回って言ってたのに…浦原隊長ったら…
…やっぱり女慣れしてるなぁ…
ひよ里さんはいつも隊長のことけなしてるけど、結構モテるし、きっと狙ってる子はいっぱいいる…
なんか、ハードル高い人好きになっちゃったなぁ…
ん?好き?
好き?
え、私隊長のこと、いつから好きに?
私が隊長のこと…好き…
1人で百面相をしながら頭を抱えていた