• テキストサイズ

With me

第52章  今、誰の隣に居ますか?



「気になります?彼女のこと」

「え、いやっそんなんじゃ…えっと、ただ恋人だったら、なんだか悪いことをしたなっていうか…いっ」

「こらこら、動いちゃダメっスよ」


勢い余って起き上がった私を、ゆっくりとまた寝かせてくれた


「気にしなくていいっスよ。彼女とはたまに一緒に寝てるだけなんで」

「…はい」


やっぱり寝てるんだ、あの人と

そうだよね

こんな夜に部屋を訪ねてくるってそういうこと

気は強いけど、美人だったし…


「しかしまぁ大分無茶したみたいっスね」


この子は、なんでこんなに辛そうな表情をするんだろうか…

部屋に来た彼女への申し訳なさで?

違う気がする

それともだらしないボクの女性関係に引いているとか?

やはり初対面の相手にする話ではなかった


「…ゃだ」

「え?」


思わず出た小さな声に、自分でも驚いた

喜助さんの女性関係の話を聞くのが、こんなにも辛いなんて

別に初めてでもないのに…


「あ、ご、ごめんなさい!なんでもないです!」


ハッキリと聞こえた

やだ




何が?ボクが女の人と寝てることが?

どうして彼女が嫌がるんスか?

だって今日初めて会って…


嫌、でも彼女はボクの名前を知っていたし、それ以外だって知っているような、そんな口振りで


「アナタはどうして、ボクのことを知っているんスか?」


彼女はなんか、凄く悩んでいるような、話していいのか迷っているような、そんな表情をしていた


「今から話すこと、信じてくれますか?」


そして彼女は此処に来た経緯を話し始めた

/ 761ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp