第51章 The DiamondDust Rebellion
紫苑は斬魄刀に霊圧を込めた
「卍解 百花繚乱花吹雪」
紫苑の斬魄刀は長い槍のような姿に変化し、紫苑の周囲には球体の結界が張られた
…─
「なんだこの霊圧…」
「まさか、紫苑殿…!」
一護とルキアが双極の丘のほうを見上げる
「紫苑…」
「西園寺…」
乱菊と冬獅郎も、それに習う
「この霊圧…明らかに隊長クラスじゃないかっ」
弓親の言葉に一角は面白い、と口角をあげた
「西園寺の野郎、なかなか良い霊圧してるじゃねぇか」
「嬉しそうだね」
弓親にニヤリと返事を返す
「松本、道をつくるのは俺1人でいい」
「やるのかい?一角」
一角は鬼灯丸を振り下ろした
「日番谷隊長!松本!みんなには内緒にしてくれよ!」
一角の霊圧が上がった
「卍解!竜門鬼灯丸!」
…─
「紫苑!」
平子サンを担いで双極の丘にたどり着いた時、紫苑が卍解していた
その姿はボロボロで、さっきの隊士たちの話しが強ち間違っていなかったと、思い知らされる
「喜助さん、大丈夫…そこで見ていて」
紫苑はスッと斬魄刀を振るうと、喜助と平子を結界で囲った
アレを、使う気なんスか…
迎え撃つ覚悟を決めたかのように、琴乃は斬魄刀を構えた
喜助さんの作ってくれたネックレス…霊圧制御装置
紫苑は霊圧をなるべく落とした
少し、傷つけちゃうと思うけど…でも、琴乃の動きを止められればいい
そうすれば記憶を戻してあげられる
紫苑が斬魄刀を天に掲げた
「花紋」
遠くで草冠の雄叫びが響く
琴乃は走り出していた
分からないけど、あの技を使わせてはいけない
そう思ったら勝手に走り出していた
技を出そうとする紫苑の、間合いに入って止めようとする琴乃
「琴乃っ!」
しまった!結界!
琴乃が斬りつけた刀は、紫苑を囲う結界によって阻まれた
その場に尻を着いた琴乃は紫苑を見上げた