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With me

第51章  The DiamondDust Rebellion



「紫苑…私…」

「琴乃…このネックレスに触れれば、記憶が戻るみたい…」

「それに触れれば…?」

「うん。だからお願い、これに…」


ネックレスを外して琴乃に近づいた

そしてそのネックレスに琴乃が手を伸ばした


次の瞬間


「いっ…あぁっ…!」


琴乃の刀が紫苑の肩に振り下ろされていた


そしてその刀はカタカタと震えていた


「琴乃…っ」

「紫苑…逃げ…て」


刀に力がこめられる


「琴乃…大丈夫…私が助けて…あげる!」


力付くで琴乃をどかすと、すぐに斬りかかってきた


「だ…め…」


今までと様子が違う…

記憶が戻りかけたまま、操られているみたい


「い……や…」

「琴乃…」

「逃げ…て、紫苑…じゃないと……私」

「琴乃、大丈夫だから」


琴乃の目から涙が流れている

その間も攻撃の手は休まることなく、紫苑を狙ってくる


「逃げ…」


バランスを崩した紫苑に琴乃は覆い被さった


「このままだと…今度は…私が……紫苑を…っ」


手が震えるままに、琴乃は刀を紫苑に向けて振り下ろした


「……っ!!」


刀は紫苑の頬をかすめて、地面に突き刺さった


「琴乃…」


その目からは涙が止めどなく流れていた


「大丈夫、今終わらせるから」


琴乃を蹴り上げて一旦距離を取る

紫苑は肩を上下させながら息をし、体のあちこちから血が滴り落ちている


やっぱり琴乃は強い

鬼道は私のほうが上だったけど、それ以外はほとんど琴乃のほうが勝っていたといっても過言じゃない


もし私が、他に琴乃に勝っているものがあるとすれば…


「紫苑…」

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