第51章 The DiamondDust Rebellion
「なんとかここを突破せねば」
ルキアの刀が白く輝く
「舞え、袖の白雪…次の舞 白蓮」
ルキアの倒した虚、一護たちが倒した虚は次々と超速再生し始めた
キリがない…そう思ったルキアは一護を呼んだ
「一護、あの塔が見えるな?」
「ああ」
「ここからあの最上部まで、一瞬でも道を開ければ天鎖斬月のスピードで一気に辿り着けるか?」
「なんだと?」
「それしかありません。私と一角、弓親、三人の力を合わせれば、一瞬でも道を作ることができるはずです!」
…─
琴乃の刃はこんなに重かっただろうか
こんなに痛かっただろうか
一緒に霊術院に入って、たくさん稽古をした
琴乃の刀を受け止める度に、ずしり、ずしり、思い出とか、なんか色々なものが心に響いて、胸があつくなる
「今、助けてあげるからね…」
「私を救えるのは、草冠様だけ!」
大好きな、たった一人の家族
失ったと思っていた
もう会えないと、何度も泣いた
だけど、今、目の前に琴乃が生きている
ちゃんと生きている
ねぇ、これが終わったら、もう一度一緒に、居られるかな…
…─
「なぁ、西園寺四席大丈夫か…」
「随分押されているみたい…」
「あの東雲って人も四席なんだよな?」
「元、な。聞いた話しでは、東雲元四席のほうが、西園寺四席よりもずっと強かったらしい…」
隊士たちの話しが耳に入る
平子サンを助けたボクは応急処置を終えて、紫苑の元へ急いだ
その間に聞こえた話し
鼓動が早くなる
一体どんな状況なのか
やはり闘いになってしまったのか
早く傍に行ってあげたい
…─
平子隊長との闘いで、琴乃の体力が落ちている
今なら…
「ぐっ…」
紫苑は琴乃の後ろに回り込み、首に腕を回した
「やめっ…」
「ごめん、ちょっとだけ大人しくしてて」
そして琴乃の首に回した腕に力を入れた
"琴乃っ"
また記憶がっ…!
頭が酷く痛い…
「離して…っ!」
琴乃から離れると、再び頭を抱えていた
きっとこのネックレスに触れたんだ