第51章  The DiamondDust Rebellion

｢１人で苦しんでんじゃねえよ！｣

｢どけ黒崎！｣

｢一人でなにもかも背負おうとすんじゃねぇ！てめぇの苦しみもその覚悟も、てめぇの仲間に受け止めさせろよ！｣

｢俺はもう…隊長じゃねぇ｣


一護は冬獅郎を殴った


｢てめぇ一人で背負いこむことで、周りの奴がどんな思いをすんのか、考えたことあんのかよ！お前みたいに人に頼れない奴のこと俺は良く知ってる…だけどな、結局そいつが一番弱かったんだ！｣


冬獅郎はゆっくりと立ち上がった


｢隊長！｣

｢日番谷隊長！｣


隊員たちが次々に冬獅郎を呼ぶ

冬獅郎の胸は熱くなった


｢冬獅郎！｣

｢構えろ黒崎…来るぞ｣

｢ついに手に入れた！これが王印の力か！｣


そこには氷輪丸を思わせる、氷の竜のような姿に変化した草冠がいた

そこへ真っ先に剣八が斬りかかった

激しい爆風に目をそらす

風が晴れて姿を現した草冠は真っ二つに切り裂かれていた


｢ケッ…終いかよ…とんだ、見かけ…｣


その時、剣八の刀を草冠が握る

一瞬で剣八が氷に包まれ、その体は刀ごと草冠に引き上げられ、双極の丘から飛び出した

真っ二つになっていた体は既に元の体へと戻っていた


｢草冠様！｣

｢何をしている！今のうちに東雲琴乃を捕えろ！｣


砕蜂の命令で、二番隊の隊員が一斉に琴乃に攻め寄る


｢やめて！！｣

｢ちょォ待て！紫苑！！｣


走り出した紫苑の腕は、掴もうとした平子の手を綺麗にすり抜けていった


｢紫苑殿！｣

｢何してんだよ！アイツ！｣


琴乃の前に立ち塞がった紫苑は、ほとんどの隊員の攻撃を受け止めていた


｢なん…で…｣


どうしてあなたは私を助けるの？


｢紫苑｣


低い声だ

それだけで周囲の空気がピリつくような


砕蜂が紫苑に近づくと、サッと隊員たちは道をあける

そして砕蜂は紫苑の両肩を掴んだ