第51章 The DiamondDust Rebellion
またこの人は、あの仕込み杖で容赦もなく…
「紫苑は黒崎サンに守られる程弱くないっスよ。というより何勝手に彼氏面してんスか?」
「嫉妬しとる場合ちゃうで喜助。さっさと開けろや」
喜助は一護を睨むように見ると、ふぅと息を吐いて門を開き始めた
「浦原は嫉妬深いのですか?紫苑殿」
「嫉妬深いというよりは、独占欲が強いのかな?」
紫苑が苦笑いしながら答える
どちらもあまり変わらないような…
ルキアがそんなことを思っていると、穿界門が開き始めた
一護、ルキア、平子の順に門をくぐり、紫苑もそれに習う
「紫苑」
呼ばれて振り返り、喜助の腕の中に収まった
「喜助さん…?」
喜助は優しく紫苑を抱き締める
「ボクもすぐ向かいますけど、気をつけて…」
紫苑は喜助の背中に腕をまわし、きゅっと抱き締め返した
「ありがとう。行ってきます」
紫苑は喜助と離れると、穿界門をくぐった
…─
双極の丘─
「そこまでだ」
次々と現れる隊士…隊長格
錚々たる顔ぶれ、刑軍統括軍団長の声に周辺の空気は棘を増す
「投降しろ日番谷」
「後ろの男と女もだ」
砕蜂に駒村が続く
「本当に東雲なのか?」
100年前とほとんど変わらない姿を見せている琴乃に、浮竹は複雑な顔を見せた
「随分と懐かしい顔だネ」
浮竹とマユリの声にも、琴乃は言葉を返さず、ただ草冠の傍に立ち、彼を守っている
「笑止」
草冠の高笑いが響く
「その方、何者だ」
「冬獅郎何をしている…さぁこの馬鹿共に思い知らせてやろう」
王印を取り出した草冠に、死神たちは一斉に戦闘態勢に入る
「俺たちの恨みを、俺たちの苦しみを」
草冠が王印を高く掲げると、その光は更に増した
「これは俺たちの復讐だ!さぁ、切れ冬獅郎」
「取り押さえろ!」
砕蜂の声で隊士たちは一斉に草冠達に向かっていく
その時