第51章 The DiamondDust Rebellion
やっぱり此処だったか
「そんなに酷い怪我なんですか?」
織姫の問いに、喜助は無言で頷く
「それで、一体何者なんだよ紫苑って。死神ってことは、分かるけど。何番隊だ?井上も知ってんのか?」
石田と茶渡は顔を見合わせて、お互いに知らないと言うように首を振った
「あ、そっか。黒崎くんと石田くんと茶渡くんは知らないんだね。西園寺さんは、十二番隊の四席さんで、浦原さんの彼女さんだよ」
「………………は?」
理解ができずに一護は喜助の顔を、瞬きをしながら見つめる
喜助は一護に、にんまりと笑顔を見せた
「か、か、彼女?!浦原さんに?」
「すーっごく美人で、すーっごく可愛いんだよ!」
その言葉にルキアも頷く
「いや、そりゃ確かに美人だったような気は…するけどよ…」
まさか浦原さんに彼女なんて存在が居たなんて…
「や、ちょっと待てよ…思い出した!前に浦原さんの研究室が開きっぱなしになってたときに見えたんだ!」
「見えたって何が?」
「写真だよ写真!浦原さんと一緒に女が映ってる写真だったから珍しいなって」
「そこに映ってたのが、西園寺さん?」
「そう!うん!確かに映ってた!」
写真というのは、まぁアレだろう
袴姿の
「一瞬見ただけなのに、良く覚えてますねぇ」
皆分かるか?
この台詞、文字だけで見ると何の変哲もない台詞に聞こえるかもしれねぇけど、実際目の前でこの台詞を言っている浦原さんは、ニコリともしてねぇんだ
そんな短時間で記憶に残る程印象的だったってことっスか?まさか紫苑に惚れたりしないでしょうね?
みたいな声が聞こえてきそうな顔なんだよ
そんな鋭い視線を無視して、一護は紫苑と対峙しているときに感じた違和感を思い出した
「も、もしかして、ソイツもアンタが稽古を?」
一護は紫苑の、喜助に酷似した闘い方を思い出していた