第51章 The DiamondDust Rebellion
「止めたさ…けど行っちまったんだよ…ていうか、いつの間にか居なくなってた」
「居なくなってた?」
「なんか訳の分からねぇ女が、冬獅郎を渡せとか言ってたけど」
「女?」
恋次の声に一護は頷いて続ける
「なんか、破面にも仮面の軍勢にもみえたけど…よくわからねぇ。平子と特に話してた訳じゃねぇから、仮面の軍勢の仲間では、ないんだろうけど」
「それで日番谷隊長はなんと?」
「え?」
「何も言わなかったのか?」
「いや王印を取り返すって…でもそれだけじゃねーんだなんか…そうだ、草冠って誰だ?」
聞いたことのない名前にルキアと恋次は顔を見合わせる
「草冠…」
「殺された男の、名だとか言ってたけど…そんときのあいつ」
「恋次、一度尸魂界に戻って、その草冠を調べてくれんか?松本副隊長が言ってた襲撃者と何が関係があるのかもしれん」
「いいけど、なんで俺が…」
恋次は少し面倒臭そうに声を漏らした
「私では松本副隊長との、接見は叶わぬはずだ。それと…」
ルキアは畳まれた隊首羽織を恋次に渡した
「嫌な役回りだな…」
「それで、平子殿と紫苑殿は…」
「あ、あぁ…俺も突然のことで理解できてねぇんだけど…」
一護は空き地でおこったことを思い出しながら話す
「破面みたいな女たちの他に、もう一人女が居て…そいつは死覇装を着てたから死神だと思うけど」
「もしかして、東雲琴乃か?」
恋次は隊長の、朽木白夜に聞いた名前を思い出した
「そう!琴乃!そう呼ばれていた…知ってんのか?」
「…東雲琴乃は、100年前十二番隊の第四席に在籍していた死神で、紫苑の旧友らしい…襲撃者の一人だって話だ」
「だが、東雲琴乃は100年前、死亡が確認されている」
「死亡?!なんでそんな奴が……そういや、平子も知ってる感じだったけど…」
「分からない…紫苑殿に話を聞きたいのだが、今どこにいるか分かるか?」