第51章 The DiamondDust Rebellion
「縛道の三十七 吊星!」
喜助が出現させた大きい布のようなものは、その2つの霊圧を受け止めた
「紫苑!平子サン!」
紫苑は気を失い、平子は眉をピクッと動かした
「紫苑!紫苑!」
「……っ─……喜助か……助かったで」
「平子サン、大丈夫っスか?」
咄嗟に紫苑を庇おうと走ったが遅く、二人共々琴乃の白月に吹き飛ばされてしまった
自分はともかく、ほぼゼロ距離でくらった紫苑は今まで刺された傷口も含めて重傷だろう
「俺は平気や…それより紫苑を…」
紫苑の腹部からは止めどなく血が流れている
死覇装もボロボロだ
「…すぐに、治してあげるから」
喜助は二人を連れ浦原商店へと向かった
胸の鼓動が、うるさい
─…
空き地に倒れる一護の傍には、ルキアと恋次が居た
「しっかりしろ一護……一護!」
「情けねぇな、俺が渇をいれてやるぜ」
声をかけても反応がない一護に向かって、恋次は拳を準備した
「起きろ!くそ一護!」
「いっ!!!」
一護は頭を押さえ、飛び起きた
「ほら、こっちのほうがはえーだろ、起こすの」
「てめえ!いきなり何てことしやがんだ!」
「いつまでもぼーっとしてんのが悪いーんだよ」
「なんだと!」
言い合う二人にルキアは冷静だった
「一護、何があった」
「え……ぁ」
一護は辺りを見渡し、頭を抱えた
「くっそ…一体どれくらい気を失ってたんだ俺は…冬獅郎のやつ、どこへ…」
「冬獅郎って…」
恋次に続いてルキアも驚きの声をあげた
「まさか日番谷隊長に会ったのか?」
「あ、あぁ…そうだ!平子と、えっと…西園寺は…?」
「平子さんと、西園寺って…紫苑のことか?」
「いつ?どこにいた!」
「お前ら…」
─…
クロサキ医院─
ルキアと恋次は一護の部屋に場所を移し、畳まれた隊首羽織を見つけた
「その羽織、日番谷隊長の」
「あいつ…」
「一護、お前なんで止めなかった?」
恋次が強い口調で一護に問う