第50章 そういうのって、どういうの?
翌朝─
「店長、大分お疲れのようで…」
「あぁテッサイ、黒崎サンの例の研究を本格的に始めます」
「というと、やはり霊力が…」
「まだ完全には消えてないみたいっスけどね。でも、時間の問題でしょう。備えておいて損はないっス」
喜助は昨日紫苑が作ってくれていた夕食を遅い朝食がわりに取り、頭の中は一護のことでいっぱいだった
「鉄裁さん!早く行こうぜ!」
「お待ちくだされ、ジン太殿」
「鉄裁さん、準備できたよ」
店に降りたところには、ジン太と雨が外出の準備をして待っている
今日はテッサイが少し遠くの大きな公園に遊びに連れていってくれると、前々から約束していたらしい
「店長、お1人で大丈夫ですかな?紫苑殿は…」
「大丈夫っス。紫苑はまだ寝かせといてあげてください」
「それでは失礼致します」
テッサイとジン太、雨が出ていった店内は静寂が包み込んでいた
喜助が一護の霊力を戻す方法を考えていると、トン、トンとゆっくりと階段を降りてくる音が聞こえた
「喜助さん…おはよ」
眠そうに目をこすりながら、少々はだけた寝巻きを適当に直しながら喜助の隣にちょこんと座る
「遅くなってごめんね…」
喜助の腕に絡めるように腕を回すと、その肩に頭をのせた
「かわいーんスけど…」
昨日と比べて、すっかりあたたかくなった紫苑の体に、温もりを感じる
はだけたあわせから覗く谷間に下半身が疼く
「だってせっかく2人なんだもん…たまには良いでしょ?」
そんな風に言われて嫌だなんて言う男が居るとでも?
「黒崎くんどうだった?」
目を閉じながら寝言のように聞いてくる紫苑の頭を撫でながら、喜助は答えた
「霊力はまだ完全には消えてないみたいっス。でもいずれそうなるでしょう。その時のために、ちょっと研究を進めようと思ってまして…」
「研究?」
「もう一度黒崎サンに、死神の力を譲渡するんスよ」
「どうやって?」
「それをこれから研究するんス」
紫苑は難しい話になりそうだと思って、その会話をやめた
変わりに喜助の腕からするりと手を抜くと、今度は喜助の膝を枕に体を横にした