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With me

第38章 今度は失わないように



卍解によって上昇した霊圧

急激な上昇に紫苑の体が耐えられなかったんだろう

喜助は飲み終わった湯飲みを流しにおいて、紫苑の隣に寝転ぶ


「お疲れ様」


紫苑の額に唇を落とすと、自身も眠りについた





…─





目が覚めると陽がもう高いところに昇っていた


かなり眠っていたようだ


ふと、隣に目をやると紫苑が未だ寝息をたてていた


「まだ起きないんスか…」


卍解の反動にしては大きい

それほどまでに大きな力ってことっスかね…


紫苑の卍解の修行に合わせて喜助も休みをとっていた


「喜助、紫苑は起きたかの?」


気づくと扉が開いていて、夜一が紫苑の隣に座り込んだ


「まだっス」

「そうか…」


夜一サンが持ってきてくれた食事を一緒に取り、紫苑の目覚めを待つ


「これ、夜一サンのお屋敷の人が作ったんスよね?」

「そうじゃ。儂の手作りだと思うたか?」

「いえ、全く」


喜助の顔に夜一のグーパンがめり込む


さすが四楓院家の食事だけあって、見た目も味も申し分なかった


「でもやっぱり紫苑の手料理が一番スね」

「紫苑は料理は上手いのか?」

「えぇ、ボクの好みも分かってくれてますしね」


持ってきた食事の大半は夜一の胃袋へと飲み込まれた


「紫苑は良い嫁になりそうじゃの」

「ゴホッ、ッ」


その時お茶を啜っていた喜助がむせた


「いきなり何言うんスか…」


胸を叩いて調子を整えながら喜助は訴える


「考えておるんじゃろ?紫苑との将来くらい」


喜助は未だ眠っている紫苑に目線を配ると、彼女にしか見せないような優しい表情になった


「当たり前じゃないっスか…」


その言葉に夜一は安心し、残りの食事を綺麗に平らげた


夜一サンも休みをとっていたから、食事が終わると同時に座布団を枕にして昼寝を始めた

ボクは食事を片付け、パソコンのキーボードを叩き始める


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