第34章 お仕置きっス
「浦原隊長はどう思います?」
「そっスねぇ。駐在とかでなければ問題無いと思いますよ」
その言葉に紫苑の瞳は僅かに光が灯る
「そうですね。ですが、念のため西園寺さん1人での任務は避けたほうが良いと思います。最低1人同行させるという形ではどうでしょうか?」
「分かりました。ね、紫苑」
「うん!」
紫苑の顔に笑顔が戻ったことを確認した喜助はホッとした
「それでは失礼します」
隊首室を出た2人は昼食をとることにした
そもそも今日はお互い非番だから、隊舎に戻る予定はなかった
「紫苑さん!」
「勇音さん!」
紫苑と仲良しである虎徹勇音は、紫苑を見かける度に声をかける
紫苑が四番隊にお世話になる度に世話をやいてくれる、紫苑の担当だ
「現世問題なかったんですね?」
「うん、おかげさまで!現世任務の了承も貰えたの!」
「わー良かった!今度お祝いしましょうね!」
「ありがとう!」
「それにしても、相変わらず仲良しですね、お二人は」
紫苑と喜助を交互に見た勇音はニッコリと微笑み、喜助は頭をかきながらヘラヘラ~と笑っていた
「じゃあまたね、勇音さん」
「えぇ、また」
勇音と別れた2人は、お気に入りの定食屋に来た
「紫苑やないか!」
「ひよ里さん!平子隊長に、琴乃、リサさんも!」
「帰ってきたんだね!お疲れ様!どうだった」
昼食時とあって、店には馴染みの顔が揃っていた
「うん、問題なかったよ!」
「3日ぶりやなぁ」
4人が座っている席に混ぜてもらうため、少し詰めてもらう
「紫苑が居らんくて、ウチの若いの大変やったんやで」
「どういう意味っスか」
嫌な予感がした喜助は低い声でひよ里に問う
「女神が居らんとやる気が出ないって、男ら仕事にならなかったらしいで」
喜助の問いにあっちを向いたひよ里の代わりにリサが答える
「さっきまで愚痴ってましたもんねー、ひよ里さん」