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With me

第3章 十二番隊へようこそ



「何ウチの紫苑サン引き抜こうとしてんスか?」

「紫苑は喜助にはもったいないわ」

「それどーいう意味っスか」

「ケンカはそれくらいにしとき!店の迷惑になるで!」


それもそうだ、と2人は落ち着きを取り戻し席へと戻った

紫苑たち4人も案内された席へと座る


「それにしても紫苑ちゃんは人気ものねー」

「そ、そんなことないです!」

「ウチの席官たちも何人も言ってたわよ」


沙也加さんのさりげなく髪を耳にかける姿なんかうっとりするし、ほんのり良い匂いが漂ってくる


「紫苑は沙也加に負けずなかなかの美人やからなー」

「琴乃ちゃんのことも気に入ってる男の子、何人かいるわよ」

「え、ウソっ!私男ウケしないですよー」

「沙也加は喜助一筋なんやで」

「ちょ!ひよ里さん、聞こえちゃう!」

「そーなんですか?」


沙也加さん浦原隊長が好きなんだ…

お似合い…だな


「隊長とお付き合いしてるんですか?」

「そういうわけではないんだけど…」

「だけど?」

「そう、なれたら良いなっ…て」


お酒を口に運ぶ回数が多くなっていることに、紫苑は気づいていない

急に黙ったら変に思われるだろう

というかなんで私は黙ってしまっているのか、自分でもわからない

みんなの声が段々遠くなっていく

話に混ざらなきゃ…


「私ちょっとお手洗いいってくるわね」


そう言って沙也加が席を立ったあと、琴乃は隣で顔を伏せている紫苑に気づいた


「紫苑?おーい紫苑」

「……クラクラする」

「なんや紫苑、もう酔うたんか?」

「紫苑お酒弱くて、もーだから程々にって言ったのに」


琴乃が紫苑の背中をさする



その頃喜助と平子は


「はァ!?もう帰るんかいな!」

「だからー、ボク明日早いんですって。ちょっとだけならって言ったでショ」

「付き合い悪すぎるやろ。ほんならええわ、紫苑たちの席いくわ」


喜助は自分の分のお代を平子に渡すと、2人は紫苑たちの席にきた

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