第3章 十二番隊へようこそ
「ひよ里聞いてや~喜助の奴もう帰るんやて」
「あれ、紫苑サン大丈夫っスか?」
テーブルに伏している紫苑を見た喜助は思わず声をかける
「喜助帰るんなら、紫苑部屋まで連れてったれや」
平子の提案に、喜助は小さく頷く
「紫苑サンの部屋どこっスか?」
「あ、東の参ノ弐です」
了解っスと言いながら、平子の手伝いで紫苑を背中にのせる
紫苑は眠ってしまったのか、全く気づかない
「紫苑に手出したらアカンでー」
「じゃあこれで」
「お疲れ様でした!」
紫苑と喜助が帰ったあと沙也加が戻ってきた
「あれ?平子隊長?浦原隊長はどうしたんですか?それと、紫苑ちゃんも」
戻ってきた沙也加が不思議そうに質問する
「喜助がさらってった」
「誤解するやんけ!」
「紫苑が酔っちゃって、浦原隊長が丁度帰るみたいだったので、送っていってもらったんです」
すかさず琴乃がフォローをいれる
「そうなんだ……私も帰ろうかな…」
「なに沙也加まで付き合い悪いこと言うてんねん!喜助の分までとことん付き合うてもらうで!」
「ちょ、平子隊長!」
無理やり席に座らされた沙也加は、目の前に置かれた酒を憂さを晴らすかのように一気飲みした
「紫苑大丈夫かな…」
琴乃のつぶやきは盛り上がってる3人には届かなかった