第3章 十二番隊へようこそ
琴乃は予想以上に自分の机の整理に手間取り、帰るのは最後のほうになってしまった
もちろんそれを紫苑が手伝っているのは、言うまでもない
「やっと終わったー!紫苑ありがとね!」
「いいのよ。それより明日は午後からよね。これからいかない?」
「え、いくいく!決起会しよ!でも紫苑はほどほどにしときなよ、弱いんだから」
明日は新入隊士は二班に、午前と午後に分かれている
人数が多くて教えきれないからだそうだ
「紫苑!琴乃!」
「あ、ひよ里さん!」
「なんや?飲みにいくんか?ほんならウチも行くでー!」
「ほんとですか?一緒に行きましょー!」
それを聞いていたのがもう1人
「え、飲みにいくんですか?ひよ里さん、私も誘ってくださいよ~」
沙也加さんだ
「沙也加もついてき。いい店教えたる」
こうして、4人でお酒を飲みに行くことになった
私と琴乃はいいとして、2人は明日仕事は大丈夫なのだろうか?
そんなに遠くないからとひよ里さんが言っていたように、話ながら歩いていたらあっという間についた
お店に入るとひよ里さんのゲッと言う声が聞こえて、私たちは横から顔をだし、前のほうを眺めた
「なんであんたらがおんねん!」
「しゃーないやろ。喜助のやつがどーしても俺と飲みたい言うから付き合うてやっとるだけや」
「それ逆ですよね、平子サン」
そこには喜助と平子がいた
まだ始まったばかりのようだ
「ん?紫苑と琴乃やないか!」
「「お久しぶりです!平子隊長!」」
「なぁに、平子隊長ともお知り合いなの?」
「えぇ霊術院で一度お会いして…」
すると平子はおもむろに立ち上がり、紫苑のほうへ寄ってきたかと思うと紫苑の手を両手で包んだ
「なァ紫苑、今からでも遅ない。五番隊に来てくれへんか」
ここらへんでひよ里のケリが…と思っていたら予想と違う者に邪魔をされた