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With me

第18章 ボクの前では我慢しないで




平子隊長と、ひよ里さん?

うーん


「ぜんっぜん覚えてない…」

「あとでお礼言っときなよー」


喜助さんが帰ってくる日なのに、それまでにお酒抜けるかな…


お酒強くなりたいな…

その日の仕事は全く頭が回らなかった


「あー頭いたい…」

「紫苑いけるか?」

「ひよ里さん!昨日なんかお世話になったみたいで…」

「覚えとらんのか?」


んーやっぱり思い出せない

2杯目くらいまではなんとなく覚えてるんだけど


「私なんか変なこと言ってませんでした?」

「真子に好き言うてたで?」

「え、ウソ…」

「嘘やって!喜助好きやー寂しい言うとったで」


まさか酔っぱらってひよ里さんの前で恋人の名前を言うなんて、恥ずかしくて穴があったら入りたい…


「あとで平子隊長のとこにもお礼言いにいきます…」

「それより、そろそろ喜助帰ってくるんやない?」

「え?ほんとですか?」


紫苑は走り出した


「浦原隊長おつかれ様でした」

「うん、みんなおつかれっス」

「ところで、隊長昨日の夜四楓院隊長とどこ行ってたんですかぁ?」

「抱き合ってたし、ベッタリくっついてまるでデートみたいでしたよ?」

「あぁ、あれは夜一サンが…」

「西園寺さんには黙っておきますから!」

「隊長も隅に置けないですねぇ」

「いや違うんスよ…」


ふと目線をそらすと


「紫苑…」


紫苑と目が合った


「あの、今のは…」

「…っ」

「ちょ、待ってください!」


もしかして聞かれた?

凄く辛そうな顔をしていた…

喜助は走り出していた


「紫苑、ちょっと待って…」


パシッとその手をつかむと紫苑はこちらを全く見ない


「ごめんなさ…今ちょっと…ムリ……っ」

「誤解なんスよ!」

「ごめんなさい!」


紫苑はボクの手を振りほどくと走り去っていった


紫苑を傷つけた…

ボクが夜一サンと仲良くデートしてたと思ったはずだ


"私以外の子とデートしちゃやだよ…"


その言葉がループする

ボクはこんな、約束ひとつ守れないのか

いや、言い訳をさせてもらえばデートしたくてしたわけじゃない

というよりはあんなのはデートでもなんでもない


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