第2章 私もどこかで…
気づいた時にはもうその人は紫苑の後ろにいた
咄嗟に振り返るとその人は紫苑をまじまじと見つめる
「あなたは…平子隊長!」
「なかなかのべっぴんさんやな、どや五番隊に入らへんか?」
その時ぐっと手を引かれ、気づいたら浦原隊長の隣にいた
「残念スけど、もう十二番隊に予約済みなんスよね~」
「え?浦原隊長?」
「ウチ聞いてへんけど」
今決めましたと言わんばかりのニヤケ顔でひよ里は呆れる
「あともう1人いるんスけど…」
「まだおるんかい!えぇ子じゃないとウチは反対やで。第一ウチはまだ隊長と認めてへんけど、一応!仮にも隊長の喜助がこんなヘラヘラしとったら下がしっかりせなアカンやん!えぇか、入れるんならしっかりした子や」
「ひよ里うるさいで」
隊長と副隊長、まったく正反対の2人…
十二番隊は一体どんな隊なんだろうか
「そういえば平子サン、藍染サンは?」
「置いてきたわ」
「なんでや。暇そーにしてたやろ」
「アイツ連れてくると俺が女の子からキャーキャー言われへんやろ」
そういえば今気がついたけど、私は今護廷十三隊の隊長2人と副隊長に囲まれてる
キャーキャー言ってる人もいれば、羨ましそうにこちらを見ている人もいる
「紫苑サン、琴乃サンは?」
「あ、もうすぐ戻ってくると思うんですけど…」
と紫苑が周りを見回すと、人だかりを掻き分けてこちらにこようとしている琴乃がいた
「あ、琴乃!」
「っ…紫苑!なにこの騒ぎっもう!教室まで帰るのにどれだけかかったか」
その時琴乃は喜助の顔を見つけるとしばらく静止した
「う、浦原隊長!それに…平子隊長に!猿柿副隊長!?」
「琴乃サン、お久しぶりです」
「こっちの娘もかわええやないのーどう君?五番隊に…」
「え?」
平子が琴乃の手を取ったところで、喜助がそれを制止する
「スミマセン、この子も予約済みでして」
「え?予約?なんの話ですか?」
「チッ…なーんやみんな喜助の毒牙にかかってるやん。かわいそーになぁ。まぁええわ俺はもっとかわええ娘探すわ。ほなさいなら」
平子が場所を移動すると、半分くらいの人だかりも同じように移動を始めた