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〈H×H 長編〉擬似的な恋愛感情

第8章 最後の夜


イルミは耳朶に口付けてくる。背中に確かに触れる硬いモノの感触が さらにこちらの理性を試しているようだった。
イルミの掌がだらしなく閉じられた脚に触れる。手付きは滑らかでしっとりと、めくれたスカートの中に侵入し 肌を撫でてくる。わざとらしく上下を繰り返す手は次第に太ももの付け根まで移動する。

「触って欲しい?」

「ん、……うん」

「なら脚開いて」

「………っ、」

もはや羞恥心よりも欲が勝る。言われるままにゆっくり脚を開いた。

薄暗い部屋では粘性を持つ愛液はてらてらと生めいて光り、下着からもはみ出すまでに流れるそれは鏡にもしっかり写り込んでいる。目を逸らしたくなる衝動に駆られる。
イルミはそれを許さぬよう美結の輪郭をきっちり固定し指先でなぞってくる。首筋を、舌でもってなぞられた。

「さすがにこれは興奮するな」

「あ…っ…ひあぁ…!」

下着の上から数回秘部を撫でられた。仰け反るようにぴんと背がそれば イルミはそれを難なく抱き直してくれる。あっという間にずらされたショーツの隙間から中指を奥まで押し込まれていた。

ゆるく抽送されれば さらに愛液が溢れてくる、内壁をすべるイルミの指は鳥肌を覚える快感だった。

「ん…っ…あ!」

「気持ちいいの?」

「っ……きもち、い……イルミの指が…ナカに入って、ぁ……気持ちい…っ…」

「……エロい女」

吐き捨てるように言うイルミの声に明らかな吐息が混ざる。

一定のリズムを保つ手元はくちゅくちゅと独特の水音をはじく。気付けば長い指を根元まで 美結の中に埋めている様が映る。
顔を撫でていた手が胸元に落ち、膨らみを強引に押し上げる。二本指が突起を撫でそれをきゅんと摘み上げた。

「あっ…あぁ…っ」

ふと、秘部の中を滑る指が抜かれた。
ぬるつく指の腹はするんとすべり 上部に位置する敏感な突起の一点へ向かった。既に腫れているそれを覆うよう、そっと添えられくるくるゆっくり撫でられれば じんわり熱が染み出してくる。

「っ、そこ……だめぇ……」

「じゃあやめる?」

ピタリと動きを止められた。

鏡の中で確かに目が合った。日頃よりはえらく瞳を細めているイルミは 意地悪くも耳朶を静かにねぶってくる。
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