第9章 音楽祭
そして、音楽祭当日。
三年生は朝早くからバスに乗り、文化会館に行った。
音楽祭実行委員はステージのセッティングをしなければならない。
「無一郎、行くよ!」
「うんっ……重っ!」
客席の椅子を運んでいた。本当にマジでキツい。
椅子を並べた後、ステージの台を運んだ。これも重い。
ステージセッティングを終え、私と無一郎はクラスのみんなが居るところに向かった。
階段を駆け上がると、クラスメイト達は歌の練習をしていた。
息を整え、私達はその輪に入った。
「円陣組もうぜ!」
団長の言葉に皆は賛同し、肩を組んで円陣を作った。
「頑張ろーぜ!頑張ろーぜ!」
団長と共に声を上げながら飛び跳ねる。
「三組絶対に金賞取るぞ!」
「おー!」
円陣を組み終えた後、私達は観客席の方に戻った。