第9章 音楽祭
「音楽祭実行委員は、立候補してくれた奏と無一郎に決定しました。指揮者は票も多く立候補してくれた義勇、ピアノは票が多かった……に決定しました」
「おお!ほとんど柱姉弟じゃねぇかよ!」
先生の結果発表に団長がツッコミを入れた。確かにピアノ以外は私達がほとんど担当するようだ。
「早速今日音楽祭実行委員会があるので、忘れずに」
「はいっ」
先生にそう言われ、私と無一郎は返事をした。
放課後、被服室で音楽祭実行委員会が行われた。
まさかの無一郎登場に周りは唖然としていたけど。
練習場所の割り当てを学年ごとにくじで決める。無一郎が行ってきてくれた。
出たのは、C。なかなか良い割り当てだから良いや。
そして、初の音楽祭実行委員会が終わり、無一郎と二人で帰路を歩く。
「お姉ちゃん、なんかドキドキするね。誰かのために行動するって考えると緊張するけど、楽しいな」
無一郎は笑顔でそう言った。
私もパネルリーダーをやってその感覚を知っている。プレッシャーはあるけども、貢献出来ることに楽しさを持てた。だから、私はまだやり続けたくて、音楽祭実行委員になった。
そして、家に辿り着き、帰宅した。