第8章 第2回定期テスト
次の日の放課後。
「七瀬。今日さ、マックに行かない?」
あっさーがそう聞いてきた。
「マックって何だ?」
義勇が首を傾げて言った。
「マクドナルド、通称マック。ファーストフードのお店だよ。ハンバーガーはとっても美味しいんだよ」
私が説明すると、15柱(14も含めて)三人組は目を輝かせていた。
「お姉ちゃん、ファーストフードって何?僕も食べたい!」
「奏、俺食べてみてぇ!」
「奏、俺も食べたい」
三人は興味津々で、襲いかかるように言ってきた。
「あっさー、どうしよう?一気に家族が増えたから金欠気味なのに……」
私はあっさーに救いを求めた。
「マックは安いし大丈夫だろ。行こうぜ、マック」
「やったー!」
あっさーの掛け声によって、三人は大喜びしてしまった。この野郎……。
「先生とおーちゃんは面倒臭いから呼ばないでおこっ」
あっさー……先生はまだしも、おーちゃんに失礼なのでは?
「朝倉、今失礼なこと言わなかったか?」
先生があっさーの後ろから現れた。あっさーは絶叫して、尻もちをついた。
「うわぁ、さすが組長」
「奏、お前も酷い」
先生、陰でみんながそう呼んでいるんですよ。反社会のトップ、極道、ヤクザ……けっこう酷いこと言われているんですよ。
「確かに。先生、顔怖ぇからな」
「実弥……お前ら、ふざけるなよ」
先生がガチギレしてる……怖っ!