第8章 第2回定期テスト
「俺も奏が良いって言うなら行くよ」
「えっ……」
担任がそんなことを言い出して、私は一歩退いた。
本当の先生が来たらカオスじゃないか。
しかも、自分の家に……恥ずかしい。
ただでさえ、男子二人も招き入れるから……。
「確かに、本当の先生が居た方が捗りそう!」
おーちゃんがそう言い出した。
「いつするの?」
無一郎が話に入ってきた。
「毎日に決まってる」
おーちゃんがそう答えた。マジで……?
「俺はたまになら行ってやれる。頑張りな」
それでも先生は行く気満々だ……嘘でしょ……。
「とにかく下校時間だ。さっさと……六人共送るか?奏の家に」
「いや、駐車スペースが無いです」
「近くにコンビニあるから良いだろ」
なんかこの先生本気出してきてるよね?
「わーい、みんなと勉強会、楽しみ!」
置いてきぼりの三人は楽しみにしている様子だった。
そして、先生の車に乗って、自宅に帰ることになったのだ。