第8章 第2回定期テスト
彼らの勉強を教えるばかりで、自分の勉強が出来ていない気がする。
もちろん、人に教えるということは一番頭に入る行いだ。しかし、自分もたくさんの問題を解かなければ意味がない。
「どうすればいいんだろう……」
私は教室の自席で机上に突っ伏していた。
「俺達も手伝おうか?」
声がして顔を上げると、おーちゃんとあっさーが居た。イケメンが並んでるってけっこうすごい。
「俺も手助けは出来るよ」
担任の先生まで来た。後ろと隣には彼らが居る。
またもや、ハーレムみたいな状態になってる……。
「勉強会しようぜ!」
おーちゃんがそんな提案を持ちかけた。
「良いけど、どこでやる?私ん家でも……私の部屋に入り切れるかな?」
「いつも和室で勉強してんだろ。四人で寝れる広さあるしな」
実弥がそう言った。
「じゃあ、奏ん家決定だな」
「先生も来たりするんですか?」
おーちゃんが担任に質問した。担任に顔を歪めた。
「いや、ダメだろ。ましてや女子の家なんて……教育委員会の怒号の嵐だ」
当たり前である。教師が生徒の家に上がり込むなんて危険過ぎるし、無理でしょ。