第8章 第2回定期テスト
「定期テストかぁ、ダルっ……」
定期テストの日が近付いてきている。
勉強付けの毎日というより、教え込みの毎日だった。
三人は現代の知識など持っているはずもないので、私が頑張って教えていた。
「今日は三年生の体育館使用だ!さねみん、バスケ行こうぜ!」
「おぅ、行くぜ。奏も来い」
「はーい」
すっかり三人はこのクラスに溶け込んでいて、私は安心して過ごせている。
義勇と無一郎は何があっても私から離れないので、ずっと付いて来ていて、とても可愛い。
「さねみん、バスケ初心者のクセに出来ててスゲーな!」
「おぅ、それはサンキュッ。別にそんなことねぇけどな」
実弥は褒められていて、普通に現代語で返していた。
体育館に着くと、実弥とクラスの男子達はバスケをしていた。
私と無一郎と義勇は、壁沿いに立って見守っていた。
「さねみん、パス!」
「オッケー」
本当に慣れたんだな、実弥。溶け込むの早いな。