第6章 理不尽な過去
「卒業式練習が始まって……そして、彼は卒業して学校を去った」
それでも、まだ好きだった。
それは、今も変わらない。
「そんな時にさ、とある子がアニメを勧めてくれたんだ。そのおかげで、私は変われたんだよ」
色んな人と趣味で語り合えるようになった。
原作の漫画を模写することによって、絵も一気に上達した。
だから、パネルリーダーになれた。
「だから、笑顔って大事なんだよ。笑顔で居ると、色んな人が仲良くしてくれる」
たかが15年で気付いた見解だ。
そして、私が彼らに伝えたいこと。
「言葉は時に人を殺す刃となる。だから、周りの人間一人一人を大切にして生きていくんだよ。戻った時もちゃんと笑って楽しく生きてほしいから」
まさかの義勇が涙を流していた。
「義勇……みんなも、当たり前の幸せに気付いて生きるって大切だからさ、幸せに生きてね」