第5章 柱辞めます
義勇達はいつも通りに眠ったはずだが、なぜか産屋敷邸に居た。
「お前ら、派手派手な寝間着着てるなぁ」
気付いたら、天元が居た。
「夢として連れて来てもらいましたよ。三人共、楽しみ過ぎですよ。そろそろ戻らないと……」
しのぶがそう言った。しかし、義勇は首を振って前に出た。
「戻らない。俺達は奏にとって、生きる希望だから」
――俺、嫌われてるのかな。
――義勇、私も嫌われ者だったんだよ。
彼女からその言葉を聞いた義勇は言った。
「俺は戻らない。彼女が辛い思いをしないように守り抜く」
「それは俺も同意だよ」
無一郎が参戦した。
「奏と学校に行けるのも楽しみだし、一緒にあの高校に行きたいんだ」
「アイツは危なっかしいから、俺がみてねぇと危ねぇんだよ。だから、俺もアイツの隣に居て守ってやりてぇ」
実弥も奏を守り抜くと主張した。
「そうだよね。あんな素晴らしいところ行ったら戻りたくないよね」
気付くと、縁側にはお館様が居た。
「お館様!」
実弥は声を上げた。
「無残も人道的な考えをするのかと、私も驚いたよ」