第5章 柱辞めます
鬼滅世界にて。
気付けば、彼らは消えていた。
「早く彼らを戻して下さい!」
胡蝶しのぶは目の前の鬼に怒鳴った。
「分からない。初めて使ったから……」
「派手に捕獲する必要があるなぁ」
宇随天元が鬼の言葉に対してそう言った。
「しかし、これは命令でやったのです。たぶん、彼らは未来の世界で女の子と共に過ごすことになるでしょう」
「じゃあ、捕獲するしかないようですね。行きますよ、鬼さん」
しのぶはそう言って鬼を立たせた。鬼は大人しく付いて来ている。
「私が使える血鬼術で、様々な世界を見えるのですが、それを見てあの方はこの命令を出されたのです」
「それはどのような命令で?」
しのぶは詳しく聞いた。
「いつも泣いているあの少女の心を救ってほしいと」
「それは無残にしては派手な命令だなぁ。アレが誰かを見て悲しむなんてあり得ねぇ話だぜ」
そして、鬼は蝶屋敷の檻に閉じ込められたのだ。