第4章 オープンスクール
入ってもらいたい?そんなこと、本当にあるのか?
「先程、この部屋の前で先輩方との会話を聞いていました。七瀬さん、貴方も辛い思いをしてここまで駆け上がったのでしょう」
この校長先生、何者だろう。
全て私の意を射ている。
校長先生の言う通り辛い思いをしてきた。色んな人に嫌われて生きてきた。
「中学校の校長先生もそういうことをご存知で入れてくれたのでしょう。だからこそ、この学校でも楽しいスクールライフを過ごしてもらいたいのです」
嘘、でしょ……。そんな上手く行くか?
「教育委員会に掛け合って、戸籍貰えるようにこちらでしましょう」
「あっ、ありがとうございます……」
「どちらにしろテストを受けてもらいますよ」
「はい!」
入れて貰えるというなら頑張るしかない。
「本当にありがとうございました」
「いえいえ、気を付けてお帰り下さい」
校長先生に見送られ、私達は家路を辿った。
こんな突飛な話があるかぁ?