第4章 オープンスクール
その高校は市内トップのエリート高校である。
「うわぁ、すごい……」
誰もが呟く言葉。
私は振り返って三人に言った。
「ちゃんと離れないで私に付いて来ること。貴方達はオマケだからね」
「はーい!」
私がそう言うと、無一郎は可愛く返事をして、義勇と実弥は黙って頷いた。
靴を履き替えて、体育館に入ると、周りが騒がしくなった。目立つよね、特に実弥は。
「実弥だけでも帽子被らせれば良かった……」
無一郎は学校の校則に沿ってポニーテールにさせたけど、実弥の髪色は普通じゃあり得ない色だ。
「僕はお姉ちゃんの隣が良い」
「はぁ?俺はコイツの隣じゃねぇと落ち着かねぇ」
ごめん、無一郎、義勇。今日は実弥を傍で見て置かないと危ない気がする。
「今日は実弥がお隣。一番目立つから見守らないと……」
実弥がガッツポーズをしている。たぶん、ウチのクラスの団長の影響だ。
なぜか、一番前に並ばされ、学校ごとに二列で並ぶ。
私の隣が実弥、後ろは無一郎と義勇だ。
「髪色が独特な子が来ると言ってたが、すごいなぁ」
学校の先生であろう体格の良いおじさんが話し掛けてきた。
「すみません。私はこの学校の校長です」
ん?校長先生に目付けられた!?