第4章 オープンスクール
今日は私の第一志望である高校に行く。
少し小雨が降っているので、傘をさしてみんなで歩く。
まさかの先頭で、私のすぐ近くに彼らは居た。
「お姉ちゃん、高校ってどんな感じなの?」
「中学校よりもすごいところだよ。だけど、難しいテストを受けないと入学出来ないんだよ」
「僕らも入れる?」
「うーん、勉強をすればね」
だけど、彼らがいつ戻るかによる。それによっては、突然中退するということもありそうだ。
ウチの学校のように心優しい校長先生だった彼らを受け入れてくれそうだ。世間はそう簡単には行かないので、入るなら勉強する必要がある。
「高校かぁ、なんか興味あんなぁ」
実弥がそう呟く。義勇もそれに頷いている様子。
「高校はそう簡単に入れないからね。それに、いつ戻っちゃうか分からないから……」
私の言葉に三人はハッとした表情になる。
「忘れてた!けど、僕は戻りたくないなぁ」
「俺も戻る気ねぇな」
「俺もだ」
それ言っちゃアカンだろ?
「そういうことは言っちゃダメだよ。貴方達はあっちでは大切な人材だから」
「俺は嫌われているからいい」
義勇……。
そうこうしている内に目的地である高校に着いた。